准看護師がはじめて転職する方法
一般的には“看護師”とひと括りにされていますが、看護師には「看護師」と「准看護師」の2種類の資格がありますね。
看護師不足の状況が続く現在では、病院などの各機関も准看護師の人材を欲しています。しかし、求人案件数が多いために准看護師と求人側の意志疎通が十分に図れていないまま採用が進み、結果として転職ミスマッチが起きる事が増えています。
ここでは准看護師の現状を踏まえたうえで、准看護師の方がはじめて転職する方法を解説してきます。
看護師と准看護師の違い
准看護師の資格は戦後の看護師不足に対応するために、1951年(昭和26)年に准看護婦制度が設けられた事から始まります(2002年に看護師に呼称変更)。
看護師と准看護師との最も大きな違いは、資格免許の発行元が異なることです。
看護師免許が国家試験を合格すると取得できる国家資格免許であるのに対し、准看護師は都道府県知事免許になります。
本来、看護師不足を補うための措置としての資格であったことから、「保健師助産師看護師法」では次のように定義されています。
■看護師
看護師とは、厚生大臣の免許を受けて、傷病者もしくは褥婦に対する療養上の世話または診療の補助を行うことを業とする者をいう。
■准看護師
准看護師とは、都道府県知事免許を受けて、医師・歯科医師、または看護師の指示を受けて、傷病者もしくは褥婦に対する療養上の世話または診療の補助を行うことを業とする者をいう。
要は、准看護師とは医師や正看護師のサポートを行う者ということですね。
准看護師の給料は安い?
保健師助産師看護師法の定義や免許発行の仕組みからしても、准看護師は正看護婦を補助する役割というのが本来の立ち位置です。
しかしながら多くの病院では、准看護師の仕事内容は看護師の仕事内容とほぼ同じであるというのが現状です。
では、一方で待遇面はどうかというとこちらは勤務先によってまちまちです。
給料面でいうと、仕事内容が同じであれば給料も同じである場合にもありますし、仕事は同じなのに月で数万円も給料に差がでる場合もあります。
また、実力的には十分であっても出世ができないといったようなマイナス面もあります。
看護師と准看護師では免許を取得するため進路が異なりますので、必要とした時間やお金に確かに差はあります。学生時代に受けた教育内容や試験の難易度にも差があるので、待遇に差があっても当然といえば当然です。
しかし、日々仕事をしていて、自分と同じ仕事をこなしているにも関わらず、自分より高い給料をもらっていると考えたらどうでしょう?できれば自分も同じだけの給料が欲しくなりますよね。
准看護師の求人需要は高い。
現在、准看護師制度を廃止して看護師免許に統一しようという話がされています。
日本看護協会は准看護師制度を廃止に賛成なのですが、これは決して准看護師を不必要としているわけではありません。実際の仕事内容に差がないにも関わらず、給料などの待遇面では准看護師が冷遇されている現状を踏まえて、待遇の差を解消しようという考えです。いわば、准看護師を守るための措置ということです。
一方で日本医師会は准看護師制度廃止には慎重です。もし制度一本化によって准看護師が減るようなことがあれば、病院業務に支障がでるためです。
結論としては日本看護協会と日本医師会は異なります。しかし、「看護師は必要な存在である」という考えにおいては一致してるのです。
准看護師が納得して転職する方法
慢性的に看護師不足続いている現状を考えると、准看護師も求人案件というのはなくなることはありません。むしろ、高齢化が進む現代においては需要はますます増えるといってもいいくらいです。
しかし、だからといって納得のできる転職がしやすいかというとそんなことはありません。むしろその逆です。病院側も准看護師という人材を強く欲しており、またその求人案件数も多いいです。そのため、転職希望の准看護師が待遇面や職場環境などを吟味することが難しいのです。転職成立数は増加傾向にあるのですが、その伸び率以上に退職率も増加しています。
病院側も、正看護師と同じスキルを持っているにも関わらず、「保有免許が違うから」という理由だけで、給与などを低めに提案してきます。
全て病院がそうではなく、仕事内容・スキルに応じて、看護師と同等の妥当な給料を提示する病院ももちろんあります。しかし、自分一人で、しかもはじめての転職で、どのような体制の勤務先なのか正しく判断するのは至難を極めます。提示給料が低いと思っても、病院側に交渉できる勇気がないこともあるでしょう。
看護師転職サイトを使えば、エージェントが実力を正当に評価してくれる病院の求人案件を提案してきてくれます。病院との間に入って給料交渉をしてくれる場合もあるので、はじめて転職する方には非常に心強い存在です。
看護師転職サイトの利用は納得して転職する方法として自信をもっておすすめできます。